心の居場所としての畳を守り続ける
住まいの形が変わっても、和室の落ち着きを次の世代に渡していきたいという考えが仕事の根っこにある。畳を単なる建材ではなく、暮らしに寄り添ってきた空間の一部として捉えている。不景気や災害で建築業界を取り巻く環境が厳しくなる局面でも、畳の価値を見つめ直す取り組みを続けてきた。伝統を守る部分と、新しい発想を取り入れる部分を両立させることを意識している。
都留市古川渡に店を構え、営業時間は8時から20時、定休日は日曜日としている。畳工事一式のほか、襖・障子・網戸の張替えや害虫駆除まで一つの窓口で相談できる体制になっている。刃物研ぎといった生活道具の手入れまで引き受けている点も、暮らし全般に関わる姿勢の表れといえる。
表替えと交換、二つの選択肢を用意
畳の傷み具合に応じて、表面だけを張り替える表替えと、土台から仕立て直す交換のどちらかを選べるようにしている。国産イ草を使った表を扱っており、素材の香りや風合いにこだわりを持って商品を揃えている。カラー畳や縁なし畳といったデザインも取り扱い、和室に限らず洋室寄りの空間にも合わせやすくしている。畳縁を使ったバッグや小物の製作・販売も行い、和の素材を日用品として楽しめる形に広げている。
「頼んでよかった」と感じてもらえる仕事を目指しているとのことで、依頼後の反応を大切にしているという声も聞かれる。表替えのタイミングに迷う相談も多く、畳の状態を見ながら無理のない時期を一緒に考えるやり取りが行われているという。
個人店だからこそ動ける身軽さ
国家資格を持つ職人が現場に直接向かう体制を取っており、間に人を挟まずやり取りが進む。個人店ならではのフットワークの軽さを生かし、依頼内容に応じて日程を調整しながら訪問している。都留市を中心に大月市、西桂町、富士吉田市、上野原市など県内の幅広い地域まで足を運んでいる。規模の大きな会社とは違う小回りの利き方が、日々の対応に表れている。
内装のリフォームに合わせて畳の張替えを相談されるケースもあり、他の工事の日程と合わせて訪問時期を決めることもあるという。古い畳の引き取りや処分も一緒に頼めるため、片付けを別々に手配せずに済んだという事例も出てきている。
引き取りから防虫対策まで一括で
不要になった古い畳の引き取り・処分を受け付けており、入れ替えの後片付けを別途手配する必要がない。カビや虫食いが気になる場合には、防虫・防カビ対策も合わせて相談できる。畳だけでなく網戸や障子、襖の張替えも一つの依頼としてまとめられる点は、住まい全体の手入れを考える際に助けになる。個人店ならではの距離の近さを生かし、細かな要望にも耳を傾けている。
個人的には、古畳の処分まで含めて任せられる点が、依頼する側の負担を軽くしていると感じた。声をかけやすい距離感が、相談のしやすさにもつながっているという印象を受けた。


