元旦会から除夜の鐘まで、季節をめぐる法座
お寺の一年は、行事とともに移ろっていきます。冷水御坊・飯盛山 了賢寺では元日の朝、元旦会と初参りから年が明けます。三月には春の彼岸法要、四月には二尊会法要と花まつり、夏はお盆のお参りと盂蘭盆会法要、そして大晦日の除夜の鐘へと続きます。季節の節目ごとに本堂へ足を運べば、その都度ちがう表情のご縁に出あえます。門信徒でなくても、また寺と初めて縁を結ぶ人でも、気兼ねなく加われる法座ばかりです。
2026年の11月1日には、開創550年記念の法要が営まれます。親鸞聖人の大遠忌や蓮如上人の遠忌をあわせた四法要を併修する大きな節目で、法要に先立つ庭儀と稚児行列も予定されています。
八月十五日、非戦と平和を願って撞く鐘
毎年八月十五日の正午、冷水御坊・飯盛山 了賢寺の鐘楼堂では「非戦・平和の鐘」が撞かれます。先の戦争の終戦から数えての年月を心に刻み、二度と国が戦火を交えることのないように、地上から戦争がなくなるようにとの願いを込めた梵鐘です。
この鐘は、希望すれば誰でも撞くことができます。海のそばの静かな境内に響く音を聞いていると、平和という言葉が急に自分ごとになる。個人的には、そんな時間をもてる寺は得がたいと感じました。翌十六日には盂蘭盆会法要が営まれます。
開基の命日に集う、月例のお逮夜法座
冷水御坊・飯盛山 了賢寺には、月ごとに開かれる「お逮夜法座」があります。開基・了賢の命日である十月二十三日、その前日にあたる「逮夜」の二十二日にちなんで営まれてきた法座で、仏教婦人会の例会も兼ねています。
内容は、正信偈のお勤めと法話が中心です。仏教にまつわるDVDを鑑賞したり、仏教讃歌を練習したりする回もあります。六月には前坊守の祥月命日法要「梅朝忌」、十月には開基をしのぶ「松光忌」と、月によって色合いも変わります。長く続いてきたこうした集いが、寺と門信徒のあいだの糸を今も結んでいます。
「倶会一処塔」という、還る場所
冷水御坊・飯盛山 了賢寺の境内には、合葬墓地「倶会一処塔」があります。お盆の盂蘭盆会法要にあわせて、納骨総追悼法要も営まれます。継ぐ人のあるなしにかかわらず、同じ場所で手を合わせてもらえる納骨のかたちです。
海のそばで550年続いてきた寺に、こうして還る場所があるというのは、遠方に暮らす人にとっても心強いことでしょう。年に一度、寺が門信徒とともに御霊を追悼する日が設けられています。


