3Dプリンターで廃番部品をつくる。金物屋の仕事が変わりはじめている
建具や家具、建物の機能を支える金物部品——その多くは目立たないが、現場では欠かせない存在だ。有限会社小松金物店は東京都練馬区を拠点に、建具・家具・建築業界向けの建築金物卸販売を主軸としながら、電気錠・スマートロック工事、防犯カメラ設置・セキュリティ提案、そして3Dデータ作成・3Dプリンター出力という新分野にも取り組む。廃番になった部品や特殊パーツを3Dデータから製作するという取り組みは、既製品では対応できない現場のニーズに応えるものとして、発展途上ながら同社が力を入れている領域だ。
「金物は目立たない存在だが、建物の機能と安全を支える重要な部品」という認識を土台に、商品知識と現場理解を磨き続けることを大切にしている。価格競争ではなく、知識・対応力・提案力で選ばれる存在を目指すという方針が、事業全体の方向性を示している。
配送先での「現場の困りごと確認」が、提案のスタート地点になる
有限会社小松金物店の営業スタイルは、「ただ届けるだけでなく、現場での困りごとを確認し、必要に応じて提案や見積対応も行う」というものだ。受注・見積処理から品出し・配送・現場対応まで、営業担当が一連の流れを担当する体制をとっており、日々の対話の積み重ねが取引先との信頼関係を形成している。「ほしいときに、必要な分だけ、最短で届ける」という企業理念は、建築現場のタイミングを最優先にした対応姿勢を表したものだ。
1日のスケジュールは8:30の出社・朝礼からスタートし、18:00退社という流れが基本。FAXやメールで届く依頼に随時対応しながら、配送と現場対話を組み合わせた営業活動を展開している。
電気錠・スマートロックは、提案から設置・設定まで一貫して対応
建物の利便性と防犯性を高める設備として注目が高まる電気錠・スマートロック工事において、有限会社小松金物店は商品の提案から設置・設定まで一貫した対応を行っている。建築金物の知識を活かした提案力が、この分野での差別化につながっている。防犯カメラ設置では、機器の販売だけでなく設置場所や運用方法まで含めた包括的なセキュリティ提案を実施しており、「人々の安心できる環境づくりに関わる」という意識で取り組んでいる。
これらの新事業は、従来の金物卸販売の知識を土台にしながら、扱える価値の範囲を広げる形で積み重ねられてきた。電気錠や防犯カメラの案件では、実際の施工に関わる機会もあるとのことだ。
「現場を理解した技術商社」を目指し、ドローンも視野に入れた挑戦を続ける
有限会社小松金物店が掲げるビジョンは、建築金物の知識と現場対応力を基盤に、3Dプリンターや将来的にはドローン技術まで取り入れた「現場を理解した技術商社」への進化だ。「古い業界の中で、守るべきものは守り、変えるべきものは変える。地域密着でありながら、常に成長と挑戦を続ける企業でありたい」という言葉に、同社の経営スタンスが凝縮されている。個人的には、規模にかかわらずこういう明確な言葉を持っている会社は強いと感じた。
東京都練馬区西大泉4丁目8-23を拠点に、営業時間は8:30〜18:00(第1土曜・日曜・祝日定休)。電話番号は03-3978-3923。


