指名発注が続く、技術力と信頼の蓄積
公共事業に伴う補償業務——土地取得や建物移転調査・補償額算定——を専門とする株式会社古田設計は、1979年の創業から一貫して官公庁との直接取引を積み重ねてきた会社だ。難易度の高い案件を指名でお声がけいただくことが多いのは、埼玉県内の公共事業現場で培った豊富な実績が背景にある。建築分野での特許2件取得と、自治体から新技術として認定を受けた実績がその技術力を裏付けている。
「営業がいらない会社」という言い方をスタッフがすることがあるという。官公庁案件中心の受注構造は、テレアポや新規開拓とは無縁の仕事環境を生み出しており、技術と専門知識だけで評価される場として機能している。個人的には、創業40年以上でこれだけの指名実績を持つ建築コンサルタント事務所というのは、埼玉では他にあまりないのではないかと思う。
CADから赤外線診断まで、業務の全工程を内製化
登記簿・住民票の書類確認から現地測量、建物の構造・仕上げ・設備調査、そして独自開発ソフト「THERMO DELTA」を活用した赤外線外壁診断、CAD図面作成・報告書作成まで、一連の業務を自社完結で進めている。3DスキャナーやGPS測量機といった最新機材を積極的に取り入れることで、従来の作業量を大幅に圧縮した。効率化で生まれた利益は社員の給与に還元する方針を明示しており、技術投資と待遇改善が連動する仕組みだ。
「機材が新しいと作業精度が上がる」という感覚は、現場スタッフの間で共通しているようだ。補償額の算定や建物調査は細かな数値の積み重ねで成り立つ業務だけに、ツールの精度が成果物の信頼性に直結する。赤外線外壁診断においては、自社ソフトの活用によってスピードと精度の両方を確保している。
3年で代表取締役、実力主義が生んだキャリア事例
年功序列を採用せず、成果と実力に応じた評価制度を運用している。未経験で入社し、3年間で業務を習得して代表取締役に就任したスタッフが実在する事例は、社内でキャリアアップの可能性を示す象徴的なエピソードとして語られている。補償業務管理士などの専門資格取得を後押しする支援制度があり、協会主催の研修に業務時間内で参加できる。
補償業務は建築知識に加えて法律・測量など複数の分野にまたがるため、学習意欲が成長スピードに直結するという声が目立つ。測量やCADの実務経験者は、入社後すぐに戦力として動ける場面が多い。「やった分だけ評価に返ってくる」という実感が、継続して働く理由になっているスタッフが多い模様だ。
年間休日125日、公共事業と生活リズムの両立
完全週休二日制・土日祝休みで年間休日125日を確保しており、さいたま市南区の拠点から埼玉県内の現場に向かうスタイルのため、長距離移動による疲労が少ない。幅広い年代が在籍し、和気あいあいとした雰囲気の中でコミュニケーションが取りやすい職場環境だと社内の声にある。社会保険完備・退職金共済加入の福利厚生が整っており、長期就業を前提とした制度設計になっている。
「地図に残る仕事」という表現が建設業界で使われることがあるが、補償コンサルタントはその手前の段階——公共事業が動き出せるかどうかの局面——を支える存在だ。土地所有者への丁寧な説明と合意形成が求められるこの仕事には、技術力とともに人との関わりを大切にする姿勢が欠かせない。JR北戸田駅から徒歩15分という通勤アクセスも、日常の働きやすさに寄与している。


